抗精神病薬に頼りすぎない仕事術
抗精神病薬を飲んでいると、物理化学的に、思考とは関係なく強制的に、気分が良くなり、問題が解決したかに感じられるので、飲みたくないけど飲まざるを得ない生活が強いられてしまいます。本当は飲みたくない。だけど飲まざるを得ない。こう思う人は少なくないのではと思います。私はもう15年以上処方薬を飲んでいるので、飲むことは普通になりました。しかし、最近特に思うのは、薬に頼ってばかりでは状況は変わらないということです。
人が新しい状況に置かれると、すぐにはわからないことが出てきます。そういうとき、多くの人は不安が増したりストレスを感じると思います。これを薬で宥める方法もあるのですが、私はもう薬だけで乗り切ろうとは思いません。新しい状況をちゃんと理解するように心がけたい。少しでも理解できるように学び取りたい。理解できたものは自分の理性で扱えるようになりますから、思考の内容も自然と切り替わります。
薬に頼っていたり、精神障がいを負っていることを思考の中心において生活すると、ますます自分中心になり神経が本当に繊細になってしまい、いつまでも生きづらいままでしょう。この状況から抜け出すには、自分で知恵の宝庫だと思える人物に出会うことです。あるいはそんな本を机に忍ばせておくことです。私の場合は、教会で出会った幾人もの人たち、そして3冊の本によって、生活が完全に軌道に乗りました。
3冊の本。ドラッカーのマネジメント、コトラーのマーケティング、そして孔子の論語です。それぞれ、職場の組織を理解するポイント、買い物とうまく付き合う方法、職場や社会での人間関係のコツ。それぞれについて際限ない示唆を与えられています。私は教会とこの3冊の本があるだけで、もう、人生怖くないです。薬で乗り切るだけでなくて、思考を整え、少しでもいいので物事を理解する態度を持つだけで、精神障がい持ちでも人生は変えられるのです。